XMの欠点として挙げられるのが「スプレッドの高さ」。ほかで相殺できる要素があるとはいえ、数字自体はほかのところよりも高めに設定されていることから、たびたび指摘されています。ただしスプレッドが高いのは通常のスタンダード口座だけであり、スキャルピング用のゼロ口座に関してはスプレッドを狭くしているのが特徴です。ゼロ口座の場合はスプレッドがどれくらい狭くなっているのでしょうか。
◆XMのゼロ口座における平均スプレッド
ここではゼロ口座の平均的なスプレッドについて紹介していきます。スプレッドは常に変動していますので、時には予想外の数値を出すこともありますので気を付けてください。
・基本的な平均スプレッド
まずはゼロ口座の平均スプレッドを見ていこう。スプレッドは通貨ペアごとに設定されているポイントでもあるため、1つの通貨ペアだけを表示するだけではよしあしが判別しづらくなっている。そのため今回は3種類の通貨ペアを紹介することにしました。
ゼロ口座の場合、USD/JPYの平均スプレッドが0.0pipsから0.1pips、EUR/JPYが0.5~0.6pips、GBP/USDが0.4pips~0.5pipsとなっています。ゼロ口座のスプレッドだけを見てもスプレッドが狭いのか広いのかがわからないので、スタンダード口座でのスプレッドも記載しましたので見てみましょう。
スタンダード口座の場合は、USD/JPYの平均スプレッドは1.5~1.6pips、EUR/JPYは2.5~2.6pips、GBP/USDが2.2~2.3pipとなっています。ゼロ口座とスタンダード口座のスプレッドを比較すると、ゼロ口座のほうが1.0~2.0pipsほど低くなっているため、かなりスプレッドが抑えられているといえるでしょう。
・時間によって平均スプレッドは変動する
スプレッドは通貨ペアの種類によって変動しますが、もう一つ変動する要因があります。それが「時間」です。スプレッドは売値と買値の価格差を表したものであるため、売値あるいは買値のどちらかが上がるとスプレッドも大きくなっていきます。
スプレッドが広がる条件である売値と買値の差はどうしたときに発生するでしょうか。条件はいろいろありますが割と理解しやすいのが「取引量が少ない」ことです。母数が多いほど正確な集計がとれるとされているように、売り注文や買い注文がたくさん出ている状態だと価格の乖離が少なくなります。
注文量が少ないと逆の現象が発生します。母数が少なくなることから正確な集計が取れなくなり、少数の極端な注文に影響されやすくなるのです。結果として売り注文あるいは買い注文に出された極端な注文によって売値と買値のバランスが崩れ、スプレッドが広がるようになります。
24時間取引のおこなえるFXですが、時間帯によって取引量に差異が生じるため、注意が必要です。例えば早朝。朝5時から7時の間は大きな市場が開いていないことから取引量が少なくなっています。そうした時間はスプレッドが広くなっている傾向にありますので、安定したスプレッドで取引したいときは避けるようにしましょう。
◆XMのゼロ口座スプレッド比較でトレーダーが考慮すべきこと
XMのゼロ口座はスプレッドがかなり狭くなっています。ですが狭くした代償からか手数料が発生するようになりました。
・取引手数料
「ゼロ口座はスタンダード口座よりもスプレッドが低いのだから、ゼロ口座だけを使えばよいのでは」と思えるかもしれません。ですがスプレッド以外でもう一つ考慮しておかなければいけない項目があります。それが「取引手数料」です。
XMのゼロ口座はスプレッドがかなり低くなっている反面、取引するたびに取引手数料というのを徴収されます。取引手数料の価格は取引量で決まるようになっており、基本的に1ロット(通貨10万枚)につき10ドルかかるようになっています。
ここで気を付けてほしいのは、取引手数料の10ドルとは往復取引にかかる料金のことです。ポジションを持つだけで5ドル、ポジションを開放することで別途5ドル取られるようになっています。
スプレッドこそ低くなっているものの、スプレッド以外にも取引手数料を取られるようになっていますので気を付けてください。
なおXMのゼロ口座で取られるようになっている取引手数料ですが、ほかのFX会社でも同じようなことをやっているため、XM特有の制度ではありません。
ほかのFX会社でもスキャルピングなどに特化したスプレッドの狭い口座を用意しており、たいていはスプレッドを狭くした大証で取引手数料を取るようになっています。取引手数料の金額はFX会社によって異なりますが、安いところだと5ドルほどで、高いところとなれば20ドルになります。スキャルピングをしたいときはスプレッドの狭さだけでなく、取引手数料にも注意しなければいけません。
・XMPがない
XMではロイヤリティプログラムにより、取引するたびにXMPというポイントを得られるようになっています。ですがXMPが得られるのはスタンダード口座とマイクロ口座だけです。ゼロ口座ではいくら取引をしてもXMPは得られませんので気を付けてください。
XMPはクラスによって得られるポイントは変わりますが、一般的に0.3pipsから0.66pipぐらいを相殺してくれるため、ポイントが得らえないゼロ口座というのはそれなりにつらいことかもしれません。とくにXMPに魅力を感じてXMに口座を開いた方は注意しましょう。幸い間違えてゼロ口座を作ったとしても、一人当たり最大8つの口座を作れるので、ほかの口座を作るのは簡単です。
◆まとめ
XMのゼロ口座はスプレッドがかなり狭くなっている口座であり、スタンダード口座やマイクロ口座と比較すると1.0pips~2.0pipほど狭くなっています。時間帯によってスプレッドの狭さは変動しますが、おおよそ1.0pip以上離れているといってよいでしょう。
ですがゼロ口座には取引手数料が発生したり、XMPがなかったりとスタンダード口座やマイクロ口座にはない要素や、亡くなっている要素があります。スプレッドの狭さだけに気を取られてそうした要素を見ないで口座を開くと思わぬしっぺ返しを受けることもありますので、気を付けてください。