XMではCFDという取引項目があり、通貨ペアと同じくレバレッジの設定もおこなえます。通貨ペアと比較してレバレッジの上限は低くなっているものの、取引の代わりなどには変わりありません。そのため従来の取引と同じ感覚での運用が可能です。今回はそうしたCFDについて説明していきます。
◆レバレッジが設定できるXMのCFDとは
そもそもXMで扱えるCFDとはいったいどういったものなのでしょうか。
・買値と売値の差額のみ扱う
CFDとは差額決済取引のことであり、価格差を使った取引のことです。取引において商品の指定はおこなうものの、商品そのものの取引は一切せずに買値と売値の差額だけで取引をおこないます。CFD には大きく分けて現物と先物の2つがあります。
現物とは現在所有しているCFDを売買する取引方法のことです。最初に買い注文をおこないCFDの項目を入手して、一定価格まであがったら売却して利益を得るようにします。先物は所有していない商品を先に売却して後で買いなおしをおこないます。「1ヶ月後に商品を買い直す」という注文が先物の注文です。
この場合は現在の価格で売却した時の商品の代金を入手します。その後1か月過ぎたら買い直しをすることで利益を得るようにします。先物は後で買い直すという都合上、3ヶ月後や1か月後など、買い直す時期を指定しなければいけません。CFD には現物と先物の2種類があり、いずもレバレッジをしかけた取引がおこなわれます。
・実物をもたないメリット
CFDは実体を持たないのですが、そこにはどういったメリットがあるのでしょうか。1つに「商品の安全を気にしないすむ」という点です。
たとえば金を取引したとします。実物の金を入手して売却する場合、売却するまでは金を保有し続けることから、盗難防止の防ぐ手立てを用意しなければいけません。そのため金を取引するときは、入手した金を保存しておく金庫や安全な設備などを用意しておく必要となります。
CFDではどうでしょうか。買値と売値の差額だけお取引するため金を所有する必要がありません。そのため金を保存する金庫や設備などの必要がなくなり、シンプルに価格だけを気にすればよいことになります。
メリットの2つ目は「コストを抑えられる」ことです。先ほどの金を例にした場合、現物の金を保有するためには金庫などが必要であり、自分で用意する必要があることからある程度の費用が必要となります。 CFDであればそうした自分で用意するものを減らせることから、コストを抑えることが可能です。
◆XMのCFDで金と銀だけレバレッジが高い理由
そもそもXMで扱えるCFDとはいったいどういったものなのでしょうか。
・金と銀のレバレッジ
XM では通貨に対して最大888倍ものレバレッジを仕掛けられますが、CFD に関してはほとんどの項目はレバレッジが100倍未満です。ですか、金と銀のみ888倍と他と比べてかなり高いレバレッジの設定がおこなえます。どうしてこのような違いがあるのでしょうか。
理由はいろいろありますが、代表的なものとして挙げるならば「取引の信頼性が高い」があります。FX取引するときは通貨の価格だけでなく信頼性もまた大切となります。たとえば日本円とトルコリラを比較すると、日本円の方が圧倒的に信頼性は高く、取引量が多く価格変動も少ないです。通貨の信頼性は、成果を生み出す国の財力によって決まります。先進国の日本が後進国のトルコよりも財力が高いことから、取引量などに違いが発生します。
こうした商品が持つ信頼性はCFDでもまた例外ではありません。現物を取り扱わないとはいえ、商品を見て取引をすることから商品の価値や信頼性は重要となります。そうした中、金と銀は古くから通貨の材料に用いられてきことがあるなど、古くから信頼性が保証されています。それ自体に価値があり、他の事情によって価格が左右されることはほとんどありません。そのため金と銀は信頼性が高く、レバレッジを高くしても問題ないとされたことから、888倍ものレバレッジが仕掛けられるようになりました。
なお金と銀が属する貴金属というカテゴリーには、他にもパラジウムとプラチナがあります。こちらはレバレッジが約22倍と、金や銀よりもレバレッジが低くなっていますので気をつけてください。
・CFD取引の初心者には金と銀がオススメできる
CFD の取引は原油や食料、株価指数など様々なものがあります。ものによってレバレッジが異なるため、初めて扱う人は戸惑うかもしれません。そうしたCFDの経験があまりない人は、金や銀をオススメします。
理由は「取引量が多い」からです。金と銀は安定資産とみなされていることから、現在でも多くの取引がおこなわれています。FX の世界では取引量が多いほど価格が安定し、逆に取引量が少なくなると価格が高乱下する、という性質があります。高乱下する商品はうまくいけば多大な利益を得られる一方で、失敗すれば大きな損失を被るため、扱うときの難易度は高いです。
価格変動の大きい商品は初心者にはオススメできませんので、価格の変動があまりない金や銀をあつかって経験を重ねていくようにしましょう。
理由の2つ目は「証拠金が少なくて済む」ことです。金と銀は CFD の中でも数少ない888倍のレバレッジを仕掛けられます。一般的にレバレッジが高いほど取引で用意する証拠金が少なくなるため、レバレッジの高い金は必然的に証拠金が安くなります。初心者など経験が浅い人の場合は商品をたくさん揃えて大きく勝負を出るよりも、小さく取引して経験を重ねたいほうがよいケースも多いため、金や銀のほうが相性はよいです。
◆まとめ
CFDこと差額決済取引には、レバレッジが設定できるもののたいていは100倍未満です。ですがそうした中で金と銀のみレバレッジが888倍とその高さが際立っています。レバレッジが高いのは取引量の多さが原因であり、スプレッドが狭かったり価格変動が少なかったりしているのも特徴です。
そのためCFDの取引経験を得たい場合は金や銀がオススメですので、初心者はそうしたものを中心に取引経験を重ねるとよいでしょう。