XMでおこっているFX取引では常に相場が変わるものになっているため、稀ではあるもののときには相場が大幅に変動しトレーダーが予想もつかないような損失を抱えてしまうことがあります。ですが、XMではゼロカットという仕組みによってトレーダーが受けてしまう損失を抑える仕組みが用意されているのが特徴です。今回はXMでのゼロカットの仕組みとロスカットとの違いなどについて説明をしていきます。
◆XMでおこなわれるゼロカットについて
ゼロカットの仕組みとロスカットとの違いについて改めて説明をします。
・どんなの損失が出ても負債が発生しない
ゼロカットとは取引で大きな損失を出して口座残高がマイナスになったら、問答無用で口座の残高をゼロにする仕組みのことです。口座の残高が強制的にゼロで切り捨てられることから「ゼロカット」と呼ばれるようになりました。XMではロスカット以外にもこのゼロカットというシステムを採用しており、トレーダーが安心して取引ができる環境を用意しています。
・ロスカットとゼロカットの違い
XM ではゼロカット以外にはロスカットという仕組みもあり、両者は名前が似ていること認識を間違えてしまうことが少なくはありません。ここでは両者の違いについてお話します。
ゼロカットは口座残高がマイナスになったときに口座の負債をゼロにしてくれる仕組みのことです。これに対しロスカットは証拠金維持率が20%以下になったら強制的に約定をして取引をやめてしまうという仕組みです。
ゼロカットは口座残高の金額をみて実行するのに対して、ロスカットは取引の証拠金維持率をみて実行するという違いがあります。
・ゼロカットによる損失はXM側が肩代わりする
ゼロカットが発動するとトレーダーの口座残高はマイナスからゼロになるのですが、そのマイナスの残高は厳密にはなくなるわけではありません。それではトレーダーが生み出してしまった負債はどこにいったのかといいますと、実はXM側がその負債を肩代わりしてくれます。
そのためゼロカットの仕組みはXMにとってある種のリスクを抱えるようなことにもなります。XM側がリスクを抱えるのを承知でゼロカットの仕組みを採用しているのは、少しでもXMで取引をするトレーダーを増やしたいという目的があるからです。
なお国内のFX業者の場合は金融商品取引法によって、ゼロカットのようなトレーダーの損失を補填する行為が禁止されていることから、ゼロカットは採用されていません。XMなどの一部の海外FX業者は日本の金融ライセンスを取得しておらず、日本の銀行取引法は適用されないがためにゼロカットがおこなえるようになっています。
◆XMでロスカットが発動される前に気をつけること
ロスカットが発生すれば口座の負債がなくなりますが、そのためにはいくつか気をつけるポイントがありますので紹介をします。
・XMでは口座別にゼロカットがおこなわれる
XMでのゼロカットは口座別に発動するのが特徴です。例えばAとBの二つの口座を持っていたとし、Aの口座では残高がマイナス10万円であるのに対して、Bの口座で15万円の資金が残っていたとしましょう。この場合Aの口座でのみゼロカットが発生して口座残高はゼロになりますが、Bの口座はマイナスでないため残高が変わることはありません。損失の判定は口座単位に限定されるため、トレーダー側からするとある程度リスクを減らしつつ取引ができるということになります。
・XMの各種ボーナスがなくなる
ゼロカットをおこなう上で一つ注意点があります。それは「XMで入手した各種ボーナスがなくなってしまう」ということです。
XMでは口座を作るなど特定の操作をおこなうとボーナスを入手することができます。このボーナスは出金することはできないものの、取引の資金源には使用することが可能です。ゼロカットが発生する条件は「口座にあるお金+ボーナスの残高よりも損失が大きい」になります。そのため ゼロカットが発動するときは必然的にボーナスも失われることになりますので気をつけてください。ボーナスを失いたくないという場合は、他の口座にボーナスが付与された資金を移すなどの対策をおこなうようにしましょう。
・ゼロカットがいつ実行されるかはXM次第
ゼロカットは口座残高がマイナスになった時に発動する仕組みですが、必ずしも一定のタイミングで発動するわけではありません。XMの状況によっても変わりますが早くて数分、遅いと数日経過してからでないとゼロカットが発生しないというケースもありますので注意しましょう。
もしも即座にゼロカットが発動してほしいという場合は入金することをおすすめします。口座がマイナスの段階で入金をすると、入金額がマイナス部分で相殺されるように思えますが、XMでは必ずゼロカットをしてから入金処理がおこなわれるようになるため、入金したお金が減少することはありません。それどころかすぐにゼロカットが発動するようになりますので、早くゼロカットして取引を再開したい場合は入金をするようにしてください。
・きちんとゼロカットはおこなわれる
ゼロカットがあることを明記しているFX業者は他にもあるのですが、実はゼロカットは義務でないため、いざというときは発動しないことがあります。実際に2015年にスイスフランショックが起きたとき、一部のFX業者ではゼロカットが採用されていたにもかかわらず追加資金をトレーダーに要求したという一幕がありました。
XMではスイスフランショックが起きたときも、しっかりとトレーダーに対してゼロカットをおこなっており、追加資金を要求したという話は出ていません。そのためXM ではゼロカットを拒否するということはまず起きないといって良いかもしれません。
◆まとめ
ゼロカットは口座の残高をマイナスからゼロにしてくれるため、安全性が高いように思えますが口座がマイナスになるということは巨額な損失を抱えたということを意味するため、トレーダー側に大きな損失を受けたということには変わりありません。ゼロカットはフェイルセーフ(被害を少なくする仕組み)のような役割を持っていることを認識し、普段から巨額な損失がでないように注意して取引にのぞむことのほうが大切となります。