日本には納税の義務というのがあります。これはXMなどのFXでも同様であり、取引によって利益を得た場合は一定の税金を支払わなくてはいけません。そのときにおこなわれるのが確定申告というものです。確定申告では総所得などから納税額を計算し税金を収めるようにします。今回はXMでの確定申告についてご説明をしていきます。
◆XMなどでおこなう確定申告について
まずは確定申告とはどんなものであり、どんな条件を満たしたらおこなうのかについて説明をします。
・確定申告とは
確定申告とは給与以外の所得に対して発生する税金を計算し、それを個人が税金を支払うためにおこなう手続きのことです。対象期間は1月1日から12月31日までとなっており、1年間単位での所得を計算しを税金を収める必要があります。申告するのは2月の中旬から3月中旬までで、その期間内に総所得の計算および税金の納付までをおこなわなければいけません。
確定申告の対象となる所得には配当所得や不動産所得などがあるのですが、XMなどのFX取引は「雑所得」という分類に当てはまります。
・確定申告の条件、XMを含むすべての取引で20万円以上の利益を得ていること
確定申告をおこなう必要があるのは「20万円以上の利益を得ていた」ときです。そのため1年であげた利益が19万円以下である場合は確定申告は不要です。なお、この20万円とは全ての取引の利益を合計したものとなります。例えばXMのある口座で25万円もの利益をあげた一方で、ほかの口座では10万円の損失があった場合、利益の合計は15万円となるため確定申告をおこなう必要はありません。
このときに注意することは「FX取引以外で利益や損失がある場合はそれも合算する」ということです。もしもXMでの取引以外にもアフィリエイトで40万円の利益をあげていた場合は15万円 + 40万円の55万円がその年の利益となり、それに対して確定申告をおこなう必要があります。
◆XM内でおこなう確定申告の準備
確定申告をするには所得などを明確にする必要があるのですが、実はXM内では簡単に所得や費用が確認できるようになっています。
・確定申告のためにXMの年間取引履歴書を取得する
確定申告をする場合は総所得を計算する必要があるのですか、これらはXMの年間取引履歴書を取得すれば簡単に判明できます。年間取引履歴書を取得したい場合は、MT4ないしMT5のプラットフォームを起動してください。プラットフォーム画面のターミナルを開き、そこにある「口座履歴」のタブを選択します。その後、リストを右クリックして、「期間のカスタム設定」を選択します。設定画面で期間を1月1日から12月31日と確定申告をおこなう期間に変更してOKボタンを押しましょう。すると口座履歴の内容がその期間で絞られますので、再度リストを右クリックしてレポート保存を選択してください。
HTML形式でファイルがダウンロードされますので、それを開きます。開いたファイルの「Close Trade P/L」というにところに確定申告で用いる利益ないし損失が表示され、20万円以上の利益があった場合は確定申告をおこなうことになります。なお、複数の口座で取引をしている場合は、すべての口座での合計値を計算する必要がありますので、気をつけましょう。
・XMの取引で発生した費用を計上する
XMの取引における利益と損失以外にもXMの取引で発生した費用も確定申告に計上することができ、費用の分だけ収める税金を減らすことができます。経費として計上できるものはXMでの取引に使用するため購入したパソコンやモニター、XMについて知るために使った本などの教材費、そしてゼロ口座があれば取引で発生した手数料も費用の対象となります。これ以外では電気代や家賃なども費用として計上することもできるのですが、全体の内どれくらいの割合で使用したのかを計算し、税務署の職員などに説明する必要があるなど、少々面倒になることになるので注意してください。
◆XMで確定した利益を確定申告によって納税するまでの手順
国税庁のHPから確定申告書を作成ができますので、大まかな方法を紹介します。
・国税庁のHPより確定申告を売る
国税庁の公式HPにある確定申告書等作成コーナーより「作成開始」をクリックすることで確定申告が開始されます。
「税務署への提出方法の選択」画面では@印刷して書面提出する」をクリックしてください。e-Taxでの提出もできますが、パソコンにICカードリーダー機能を用意する必要があるなど準備がやや面倒です。
申告書など印刷をおこなう前の確認画面ではそのまま「利用規約に同意して次へ」をクリックします。
「作成する申告書などの選択」画面では画面右側にある三角マークをクリックすると項目が表示されますので、さらに「所得税」をクリックします。
「入力方法選択画面」では真ん中の「左記以外の所得がある方」をクリックするようにしましょう。
「入力方法選択」画面では生年月日を入力後「入力終了」をクリックします。
「収入金額・所得金額の入力」で所得金額を入力するのですが、XMで得た所得は雑所得となるので、雑所得のその他の「入力する」をクリックしてください。
クリックすると「個人年金以外の雑所得の」画面に移るので、XMの正式名称および金額の入力をおこなったあとに「入力終了」を選択します。
「収入金額の画面」に戻るので、「雑所得の金額」と「合計の金額」を確認して間違いなければ「入力終了」を選択してください。
「収入金額・所得金額の入力」画面では給与がある場合は、給与所得の入力をクリックして年収を入力していきます
雑所得と給与が正しく入力されていることを確認したら「入力終了」を選択すれば大丈夫です。
「所得控除の入力」と「税額控除・その他の項目の入力」画面では控除する項目およびその金額を入力していきます。
「計算結果確認」画面にきたら納税額が正しいことを確認して「次へ」を選択します。
「住民税等の画面」では住民税や事業税などの入力をおこないます。特におこなうことがなければ「次へ」をクリックしましょう。
最期は「申告書等印刷画面」です。印刷する帳票のチェックボックスにチェックを入れて「帳票表示・印刷」をクリックすると、PDFの確定申告書がダウンロードされます。中身を確認し問題がなければ印刷、捺印をおこなえば確定申告書が作成されたこととなり、マイナンバーカードや源泉徴収票の原本などと一緒に税務署に郵送すれば確定申告は完了となります。
◆まとめ
確定申告はトレーダー側からすれば、何の儲けもならないので適当に済ませてしまおうと考えている方も少なくありません。ですが確定申告を受ける税務当局からすると、海外のFX業者を利用している方に対してはマネーロンダリングや資金の不正移動といったことを警戒する必要があるので、トレーダーが思う以上に厳重なチェックがおこなわれます。
そのため確定申告をおこなうときは資金の入出金の記録を丁寧にチェックして、なるべく正確な金額を算定してから納税をおこなうようにしましょう。