XMでは自動で取引をおこなうEAの使用を認めているため、トレーダーの中には取引をすべてEAに任せているという方も存在しています。そうしたEAの中には有料なものがある一方で、無料で使えるものも存在しています。「安いものよりも高いもののほうが質がよい」という人間心理によってEAもまた「無料EAよりも有料EAのほうがいい」と考えてしまう傾向にありますが、一概にそうとは限りません。無料EAの方にも無料だからこそのメリットがあるからです。どういった点が無料EAのメリットに当たるのでしょうか。今回は無料EAのメリット・デメリットについて紹介していきます。
◆XMで無料EAを使うメリット
無料EAには無料にはないメリットがあります。そうしたメリットはいくつかありますので一部ですが紹介します。
・複数のEAを導入しやすい
FXの相場には上昇や下降がはっきりしているトレンド相場や、上昇や下降を繰り返す不安定なレンジ相場などさまざまな場面があります。EAにもトレンド相場を想定して機能するものがある一方で、レンジ相場でこそ高いパフォーマンスを発揮するものがあるなど、得手不得手の局面がありすべて局面に対応できるEAは存在していません。こうした傾向は無料EAであっても有料EAであっても変わらないため、EAを使って安定して利益を求めたい場合は、トレンド相場に強いEAとレンジ相場にEAなど状況に応じたEAをそれぞれ用意する必要があります。
有料EAの場合はダウンロードするのに数万円以上するものも多く、1つだけ購入するのであればよいものの複数用意しなければいけないとなると、出費に頭を抱えてしまうことがあります。ですが無料EAならばいくらダウンロードしても費用はかからないので、自身の財布にあまり負担をかけずに複数のEAが使えるというメリットをもっています。
・いろいろなEAを試せる
「いろいろなEAを試せる」というのも無料EAのメリットです。無料有料問わずEAには得意な局面や相性のよい通貨というのがあり、裏を返せば苦手な局面や相性の悪い通貨というのが存在していることになります。とくに相性の良し悪しに関しては実際に使ってみないとわからないことがほとんどです。
相性が悪い通貨に対して有料EAをあてはめると思うような性能が発揮されないことに加えて「せっかくお金を払って購入したんだから、期待した性能を発揮してもらわないと困る」といった心理が働くことで、相性が悪いにもかかわらずEAを使い続けてしまうことがあります。無料EAならば、もしも相性の悪い通貨に対して使ったとしても「無料だからしょうがない。ほかのEAをとってきて使ってみるか」と割り切れることから、即座に切り替えられるというメリットがあります。
・アフターサービスが意外と充実している
「無料EAはアフターサービスがあまり充実していない」という印象が働きますか、実は無料だからこそアフターサービスが充実している場合もあります。そうしたアフターサービスが充実しているEAの多くは、企業が開発した EAです。営利団体である企業が無料のEAを開発する目的は、後に発売する有料版EAをアピールするためと、有料EAにフィードバックするデータの収集です。そのため無料EAでも質のよいものが提供できることを世間にアピールしたり、無料版でも長く使ってもらいたいという心理が働くことによって、アフターサービスが充実するようになります。
なお企業でなく個人が開発した無料EAの中にもアフターサービスが充実しているものも存在していますが、自分の趣味で作ったというEAも多く、そうしたEAに関してはアフターサービスが充実していないこともありますので注意してください。
◆XMで無料EAを使うデメリット
無料EAにも無料だからこそのデメリットがあります。どういった点がデメリットになるのでしょうか。
・テストが不十分
プログラム開発には人件費などの開発コストが必ず発生するのですが、EAも例外ではありません。有料EAであれば購入費用によって開発コストを補填できることから、テストが充分におこなえることのですが、無料EAの場合は開発にかかるコストをできるだけ抑えなければいけないという事情から、テストが不十分なまま世に出されてしまうことがあります。
そのため無料のEAをダウンロードしたら、いきなり使うことはせずにまずは自分のもつプラットフォームのなかでバックテストやフォワードテストをおこなうなど、自分でEAの性能を評価してから実践で使うようにしましょう。
有料EAならば十分にテストがおこなわれてから世に出される傾向にありますが、すべてのEAがそうなっているとは限りません。有料EAもできることならば自分のプラットフォーム上でテストしてから使うほうがいいです
・性能が劣るEAが多い
無料と有料のEAでは、人々が求めるもののハードルの高さに違いがあります。無料ならば「多少性能が悪くても仕方がないと」と考える傾向にあり、性能が低くくても受け入れられる傾向にありますが、有料EAの場合は金銭のやり取りが発生するため、「性能が低くては困る」といった心理が働くことで要求される水準が高くなります。そのため無料EAは全体的に性能が劣っていますので気をつけてください。
もちろんすべてのEAが劣っているわけではなく、無料のEAであっても有料のものより高いパフォーマンスを発揮するものも存在しています。ですがそうしたEAというのは数自体があまり多くなく、出会えるかどうかは運次第になっています。
◆まとめ
全体的に無料EAの方が開発にかけるお金が十分にあることから、性能が優れている傾向にあります。ですが無料EAの方にも複数のEAを導入しやすかったり、わりとアフターサービスが充実していたり、といったメリットをもっています。そのためもしも無料EAを使って利益を上げたい場合は、トレンド相場に強いものやレンジ相場に強いものなど得意とする局面が異なるEAを複数用意する必要があり、相場に応じて使い分けることが大切です。無料EAをこれから導入するときはそうした点にも留意して導入するようにしましょう。