買いポジションと売りポジションの両方を持つ両建てはXMで使用できる取引方法です。両方もつと利益と損失が相殺されることから証拠金が不要になるなど、通常の取引にはない特性が現れるようになります。証拠金が不要になるとどういったことができるようになり、そしてほかにはどのようなことが起きるのでしょうか。
今回は両建てをした時に起きる証拠金が不要になる現象とそれ以外に起きることについて説明していきます。
◆証拠金が不要になるXMの両建て
両建てをおこなうと証拠金が不要になります。証拠金は取引時に差し出さなければいけないお金となるため、それが減るのは大きなメリットといえます。
・証拠金なしでポジションを保有できる
XM などでおこなっているFX取引はレバレッジがかかっているため、買いポジションあるいは売りポジションをもつときは証拠金が必要となります。ですが売りポジションと買いポジションの両方を持つ両建てであれば証拠金が不要になります。 そのため両建てをすると証拠金に余裕ができ、他の取引に資金を回すことが可能です。
ただし両建てをしている時だけ、証拠金がゼロになっていることには気をつけてください。両建てをしている状態でも片方のポジションを約定してしまうと、 両建ての状態ではなくなるため、証拠金が発生するようになります。
両建てして証拠金がゼロになっている間にポジション他のポジションをもつことはできますが、両建てを解除した時には証拠金が改めて必要となります。そのため両建てを解消するときは、必要となる証拠金を用意できるかをチェックしてから、実施するようにしましょう。
・レンジ相場で使える両建て
証拠金が不要になる両建てが役に立つのは、レンジ相場にさしかかったときです。レンジ相場は上昇トレンドと下降トレンドを繰り返している相場のことです。流れが読みづらいことから難易度の高いトレンドでもあります。
通常であれば、レンジ相場の中で繰り返される上昇トレンドと下降トレンドから、適切なタイミングで対応しなければいけません。ですが両建ての場合は、上昇トレンドと下降トレンドの両方で利益を得ることが可能です。
両建ては買いポジション売りポジション、それぞれのポジションを所有しているため、現状のままでは利益を獲得できませんが、それぞれを約定すれば利益を得られます。そのためレンジ相場で上昇トレンドにさしかかった時は買いポジションを約定して、上昇トレンドが一段落して下降トレンドにさしかかってきたら売りポジションを約定すれば、レンジ相場の変動を活かして利益が獲得できます。
・短期と長期の組み合わせが可能
FXのトレンドは様々な形をとるため、長期に見たら上昇傾向にあるが、短期で見れば下降と上昇を繰り返えすことがあるように、 短期と長期で流れが異なる場合も少なくありません。こうした場合は短期で利益を取って引き上げるのか、短期的な損失を受け入れて長期での利益を取るのか、悩むところです。しかしXMの両建ては、短期と長期の両方で利益を獲得することが可能です。
買いポジションと売りポジションの両方を取得しておいて、短期のトレンドで価格が下がった時は売りポジションを約定して、上昇トレンドから下降トレンドに転じたら買いポジションを約定して利益を獲得。というような取引をおこなえば両建てであれば可能です。
短期トレードと長期トレンドで同じ方向ならば両建てをする必要はないかもしれませんが、違う方向に流れる場合は両建てを使った一挙両得の方法を試してみてはいかがでしょうか。
◆XMの両建てで、証拠金がゼロになる以外で考慮すべきこと
XMで行える両建ての効果は、証拠金がゼロになるだけではありません。ほかにも見逃せない効果がありますので紹介します。
・XMPを蓄積できる
XMの両建ては証拠金が不要になる反面、XMPの蓄積自体はおこなわれます。両建ては買いポジションと売りポジションの両方を持つことになるため、得られるXMPも理論上は2倍となります。そのため両建てをしていると、XMPが比較的早くたまりやすくなるといえるでしょう。
両建てはXMPを貯めやすい取引手法ですが、XMP目当てで両建てをすることは禁止されていますので、気をつけてください。XMP目当てで両建てをすると、運営側から何かしらのペナルティーを受ける可能性があります。
XMPを稼ぐ目的での両建ては禁止ですが、取引の都合で両建てをした場合に関しては問題ありません。この辺のこの線引きは曖昧かもしれませんが、意識しておいてください。
・スワップポイントがマイナスになる
両建てをすると証拠金はゼロになりますが、スワップポイントの発生までは抑えられません。スワップポイントは通貨ペアの金利差によって発生するものであり、通貨の金利次第ではプラスになったりマイナスになったりします。
「同じ通貨ペアなのだから両建てをしたら相殺されるのでは」と思うかもしれません。ですがスワップポイントの中にはXM側が得る手数料も含まれているため、買いポジションと売りポジションのスワップポイントを合計にすると、マイナスになることがほとんどです。
両建てをすると基本的にスワップポイントはマイナスとなるため、長期的な両建てをしてしまうとスワップポイントが蓄積して、思わぬ損失を招いてしまうことがありますので注意しましょう。
◆まとめ
両建てをおこなえば証拠金が一時的に不要となるため、余った資金をほかの取引に回せるなど効率の良い運用がおこなえます。両建てしているときは利益と損失が相殺されるため、儲けることはできませんが、上昇トレンドになったら買いポジションを約定、下降トレンドになったら売りポジションを約定すればトレンド問わず利益の獲得がおこなえます。
両建てはうまく活用できれば利益を獲得するための有効な方法となりますが、両建てを解消した瞬間に証拠金が発生するなど注意点もありますので、実際に使用するときは特性を理解してからおこなうようにしましょう。