近年は自分でFX取引をする裁量取引だけでなく、EAを使った自動取引も増えています。そうした事情に呼応するかのようにEA側の機能が多様化したり、特定の状況に特化ものが登場したりとさまざまな種類のEAが誕生するようになりました。種類が多くなることはEAにとってよいことかもしれませんが、トレーダーからすればどれを選べばよいのかが、難しくなってくる面もあります。今回はそうしたEAの状況下でトレーダーが自分にXMでおすすめできるEAの探し方などをまとめてみました。
◆XMでのおすすめEAを探す前に知ってもらいたいこと
おすすめのEAを探す指標は後で紹介しますが、その前に知ってもらいたいことがあります。
・100%勝てるEAというのはありえない
おすすめEAを探す前に知ってもらいたいことは「100%勝てるようなEAはありえない」ということです。プロトレーダーであってもFX取引で100%勝つことはできないようになっており、EAもまた例外ではありません。EAは取引こそ機械的におこなうため感情に左右されず正確な取引はできるものの、EA自体が参考にしているのは人間がおこなった取引です。そのため100%勝てないという人間の特性も引き継ぐことになってしまい、時には損失がでることがあります。
もう一つ重要なのか「EAはすべての状況を考慮していない」ということです。EAは数年間の取引で頻繁に起きる上昇下降のトレンド情報を、インプットして自身の取引に反映することはできます。ですがサブプライムローン問題など、数十年に一回のスパンしか起きないような出来事をインプットするのは困難です。もしもそうした事情も取り込むようになると確率の低い要素まで考慮しなければならないため、取引そのものができなくなるという問題もでてくるようになります。結果として頻繁に起きる出来事にしか対応できないため、100%勝つことはできなくなりました。
・EAにもはやりと廃りがあり、勝ち続けられない
おすすめEAを探す間に知ってもらいたいことはほかにもあり、それが「EAの中にも流行り廃りがある」ということです。EAの中には、上昇ないし下降のトレンド相場で優れているものや、上昇と下落を繰り返すレンジ相場でこそ力を発揮するのなどさまざまなものがあります。EAが勝てる状況はある程度決まっているのに対して、相場はトレンド相場になったりレンジ相場になったりと常に変化していきます。そのため同じEAで勝ち続けるのは不可能です。
もう一つの事情としては「既存のEAがおこなっているトレードに対応したEAが必ず登場する」というのもあります。たとえば安定して多額の利益を獲得できるEAがあったとしましょう。そうしたEAが市場で有名になると、多くのトレーダーたちが使用するようになります。多くのトレーダーたちが同じ使用すると、ある種の流れというものが出来上がるため、今度は流れを利用したEAというのが登場してくるのです。既存のEAを逆手に取ったEAが登場して主流になると、今度は乗っ取ったEAが起こす流れを利用したEAが登場するなど、イタチごっこのような状況になります。そのため同じEAでは勝ち続けることはできません。
◆XMでのおすすめEAを探すための基準
EAを探すときは総利益や勝率などわかりやすい数値に目がいきがちですが、おすすめEAを探す場合はほかの要素にも注目する必要があります。
・プロフィットファクターが1.3以上あるEAがおすすめ
EAを探すときにみてもらいたいのがプロフィットファクターという項目です。プロフィットファクターとは「EAを導入することで得られる期待値」のようなものであり、一般的には1.3以上の数値を出すプロフィットファクターがおすすめとなります。プロフィットファクターの計算式は「総利益 ÷ 総損失」でも止められるようになっており、たとえば総利益が100万円で総損失が50万円の場合は「100万 ÷ 50万=2」となるため、プロフィットファクターは2.0となります。
おすすめEAを探すときはわかりやすい総利益に目がいきがちですが、総利益はあくまでも金額であり、取引に使用する資金が増えれば必然的に総利益の金額も大きくなるため、注意が必要です。プロフィットファクターに関しては総利益と総損失の割合であることから、資金の大きさ少なさに関係なく平等に数値が出るようになっているので、信頼できる指標となっています。利益を獲得するだけであればプロフィットファクターは1.0以上あれば十分ですが、ときには損失が出るということも校了する必要があるため1.3以上あることが望ましいです。
・ドローダウン率が10%未満
おすすめのEAを探すときの役に立つ基準としてあげられるのが「ドローダウン率が10%未満かどうか」ということです。ドローダウン率とは、所有している資産が最大どれくらいまで下落するのかを示す数値です。たとえば100万円の資産をもっている方がドローダウン率20%のEAを活用した場合、トレード中に資産が80万円まで下落してしまうことになります。
「最終的に利益を上げられるのならば、ドローダウン率は気にしなくてもいいのでは」と思うかもしれませんが、一概にそうとも言い切れません。資産の残高は証拠金維持率などにも関わるため、レイドローダウン率が高いと強制的なロスカットが起きてしまうことがあります。ロスカットが起きると取引そのものが中止されるなど取引で得られる利益自体を損ねることにも繋がります。そのためドローダウン率は10%未満が望ましくなっているのです。
◆まとめ
おすすめのEAを探すときは勝率や総利益だけでなく、プロフィットファクターやドローダウン率といった数値も参考にしてみてください。またどのEAにも言えることですが100%勝てるEAというものはなく、予想外の出来事には対処しきれないなど、対応しきれないという状況というのは必ずどのEAにもあります。そのためEAが対応できないところは人間がフォローする必要があるので、おすすめできるEAであっても過信しすぎないようにしてください。